仕事を抱え込む部下の2つの特徴【元リクルート役員が解説!】
- yoshihisa togashi
- 3 日前
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マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。
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【この記事(仕事を抱え込む部下の2つの特徴)で書かれていること】
メンバーが仕事を抱え込みすぎた時のコミュニケーションの取り方

(ヒガキ)よろしくお願いします。
(トミー)はい、よろしくお願いします。
(ヒガキ)今日はですね、ちょっとメンバーに対する悩みをご相談できればと思います。
(トミー)はい。
(ヒガキ)以前は私自身、マネージャー自身がなかなかメンバーにお仕事をお願いできなくて、ちょっと抱え込みすぎてしまうみたいなご相談させてもらったんですけど、最近はですね、おかげさまで、メンバーに任せることもできるようになり⋯
(トミー)本当ですか。
(ヒガキ)はい。
(トミー)本当かな。
(ヒガキ)逆に任せる反面、メンバーが抱え込みすぎてしまう。なんでも残業前提になってしまったりとか、何かそういう風に本人が抱え込みすぎちゃってパンクしちゃいそうだなみたいな、気づくことが結構あるんですけど、そこをちょっとどういう風にコミュニケーションとっていくと、メンバーも抱え込みすぎずにやれるのかっていうのをお伺いしたいなという風に思ってます。

(トミー)なるほど。ヒガキ自身が抱え込むよねっていう話をこの間していて、それを抱え込ませないようにするにはハラダどうすればいいんだよという話でしょ、そういう関係。
(ヒガキ)そうですね。逆です。
(トミー)なのでハラダの立場だったらどうすればいいかということを、ヒガキは考えればいいってことですよ。
(ヒガキ)ハラダさんによくやっていただけてるのは、具体的に今何を抱えてるのっていうのをシェアしなさいっていう風に言われて、今自分がこういうタスクを抱えていて、これがこれぐらいの見立てで終わりそうですっていうのを共有しなさいって言われています。
(トミー)それは多分手法の話だよね。そもそもなぜヒガキは抱え込むのかってことで、抱え込んでいるのが直ったのかということです。本当に直ったか、僕はちょっとまだ懐疑的なとこありますけど。
(ヒガキ)最初やっぱり任せてみるっていうのもチャレンジしたっていうのが一番大きいですね。
(トミー)なぜ任せてみるっていうことにチャレンジしようって思えたんですか?
(ヒガキ)一番は自分自身がキャパオーバーだったのと、もう一つ、メンバーに対して信頼していないなっていうのをすごい実感したんですよ。その結果、任せられないんだなっていうのはすごい実感した。
変わらないとまずいと思ってもらうには?

(トミー)ということで、信頼できるかけどころっていうのを決めて、じゃあそこの部分に賭けてみようかということで信頼ができるようになってきたので、実績がなければ信用はできないけれど、実績がなくても信頼はできるっていうね、話は以前にしましたけど。ということで、任せてみようっていう風に思うことはできました。
(ヒガキ)はい。
(トミー)ということを言ってるってことですね。あなたはマネージャーなので、マネージャーっていう役割の中で、そういうようなことができないと、あなたは評価されませんよということを言われたわけですよ。言われたから何とか変わらないとまずいなと思ってるわけでしょ?
(ヒガキ)はい。
(トミー)だから変わっていくことができたわけですよね。となると、メンバーも、これはまずいなと、変わらないといけないなっていう風に、どういう風に接すれば、そういう気持ちになってくれるんですかってことを考えないといけませんということじゃないですか。
(ヒガキ)確かにそうですね。
仕事を抱え込む部下の2つの特徴

(トミー)仕事を抱える人をいっぱい見てきてますけども、どういう人が仕事を抱える特徴があるんでしょうか、というようなことでいくと、ヒガキもそうだと思うんだけど、やっぱり自分の存在価値っていうのを、仕事を通じて自分はこんなにできるんだとかね、役に立ってるんだとか、その自分の価値を仕事で見出そうとしている人というのはすごくやっぱり多い気がするんですよ、それ役職問わず。
なので、それはあなたも十分認めてるよという風に、まずその価値を、自己顕示欲含めてね 、そういう部分で発揮するんではない、他の発揮の仕方っていうのを考えてあげるっていう、こういうような側面が1個だし。

(トミー)もう一つは、そこに価値を見出そうとしてるってことだから、できる自分っていうのを演じたいとか、仕事ができるねという風に思われたいっていうような側面から言ってる人。それとは真逆に、嫌われたくないと、なので頼まれたことを「いえ、できません」という風に言えませんと。ここで、「いや、ちょっとそれは」と言うと、「なんだ⋯君に期待して言ったのに何か期待できないんだね」みたいに言われてしまうのが嫌だ、怖いっていうようなその人間関係上の中で「ノー」と言えない。「ノーと言えない日本人」って昔ありましたけども、曖昧にするとかね。でも曖昧にすることもできないから、「はい、わかりました。やります。」っていう風に抱え込むんじゃなくて、断ることができなくて、結果として抱えてしまっている。仕事を抱え込む部下の2つの特徴として、この2つ、ちゃんと分けないといけないんですよ。
何でもかんでも俺がやる、俺がやる。仕事を通じて、俺はこんなにできるんだっていう風に思ってほしいから、こうやっている人と、人から嫌われたくないんで、ちょっとまずいな、もうこれ以上できないなと思いながらも、どんどん受けてしまって、結果として、ある日爆発する。

(トミー)同じ抱えてるっていう風に上司から見えてるんだけど、実は内容的には全くこの2つは違う。そういう抱え込むということがあるんだっていう、それをちゃんと認識した方がいいですよ。
(ヒガキ)うちのメンバーは多分後者ですね。自分が与えられた役割をちゃんとこなせないとっていう風に思ってしまっている⋯
(トミー)いや、思ってしまっていると言うか、だからヒガキくんからの要望に対してノーと言えませんっていう。撮影してる人は下を向いてるんで、どっちなのか僕には分かりませんけど。結局抱え込ませてしまってるんじゃないかっていうことも考えないといけないということですよ。
(ヒガキ)はい。
(トミー)タイプ的に。ヒガキはもう自分でも分かってる通り、僕はこの仕事を通じてこんなに自分はできるんだっていう風に思ってほしいという承認欲求が強いタイプだろうけど。
君の上司のハラダくんは、何かちょっと断ると、波風立ちそうだなとかいって「分かりました!」「とりあえず、はい、任せてください」って口では言うんだけど。さあこの後どうするかっていうね。そこで鍛えられてキャパシティが増えてきたから、よほどのことじゃない限りオーバーフローしない。鍛えられてそれができてきたんだけど。ハラダっていざとなると「いや、もう僕それ以上できません」と彼は言うんですよ。僕があんまり言い過ぎると、「いや〜、やってあげたい気持ちはあるんですけどね」という風に。

(トミー)だから、彼はもう今そういうこと言えるようになったけど、若い時は言えなかったんですよ。それで爆発してしまって、周りに迷惑をかけたことがある。だから迷惑かけちゃいけないんだなということで、早く言わなきゃっていうことを学習したから、そうなってきたっていうね。なのでキャパシティを広げるっていうところと、紙一重の話になるんですけど。
同じ抱えるでも2つやっぱりあるんだなっていうこと。前者の方の自分がその仕事を通じて価値を高めたいとか、仕事ができる人だって思われたいっていう人がキャパオーバーで破裂してしまうケースっていうのは、基本的な要因を自分に問う人は少ないんです。できなくなった瞬間に、こんなことを頼んだ奴が悪いみたいなっていう傾向が多いんですよ。ヒガキがそうだと言ってるわけじゃないよ。
(ヒガキ)安請け合い?
(トミー)自分はできる。だから抱えてる。これができなくなると、自己否定はできないわけですよ。
(ヒガキ)なるほど。
(トミー)自己否定できない分だけ、他人に攻撃的になっていくわけですよ。結局、俺にこんなような状態まで作った仕事をいっぱい振ったヒガキが悪いんだという感じになってくる。ヒガキは今、別にオーバーフローしてないから、あんまり問題はないけど、だんだんそれがもうちょっとあれもこれもできませんよってなってくると、なんでトミーさんはいつも俺ばっかりにこんなに、仕事振り出すんだ。そもそもこれ僕の仕事じゃないじゃないみたいな感じに、急に攻撃的になってくるような人もいるわけです。

(トミー)逆に仕事を本当はできないって分かっているのに、受け過ぎちゃう人っていうのは、ちゃんとできることと、できないことっていうのを区分けしましょうねっていうことを、まずはスキル的には教えてあげる。何でも受けるっていうよりは、受けざるを得ない時は、これは自分でできるなっていう風に思ってという話と、できないって分かってんだけど、とりあえず受けちゃったってことはちゃんとまずは区分けしましょうっていうのは、ファーストステップ。
(ヒガキ)はい。
出来ないと仕事を断れる関係性の質が出来ている組織を作る

(トミー)できないっていう風に分かっているものを、どうやってできないという風に言うことができるのかっていうのは、今度「関係性」としての話。だから、毎回毎回「関係性の質」というような話が出てくるんだけれど、ここでやっぱりセーフティネットが張られてる、できないことはできないっていう風に言って大丈夫なんだっていうような関係性の質ができている組織だと、「すいません。これはちょっと無理です。」っていうことが言えるようになる。そこの関係性の質が担保されていないと、できないと分かっていても、とにかく受けてしまう。で、できなくなって、結果として組織のコンディションも悪くなるし、業績も上がらない。こういう話になってくる。
(ヒガキ)はい、ありがとうございます。2パターンっていうのが全く、自分の中でやっぱり前者しかなかったので⋯
(トミー)それはもう、自分が前者だとね、世の中みんな前者だという風に思います。
(ヒガキ)そうですね。確かに嫌って言えないから、受けちゃうっていう人もいるんだなっていうところはすごく理解しましたし、その人たちに合わせてコミュニケーションを取る必要もありますし、言いやすい環境をどれだけ作れるかってやっぱり、いつでも大事だなと。
(トミー)その言いやすい環境というのは、上司から見て言いやすい環境になっているだけ。あなたのメンバーの顔を思い浮かべながら言ってて、決してノーっていう人は誰もいないので。
(ヒガキ)確かにノーっていうタイプじゃないですね。とりあえず頑張りますっていういい子たちばっかりなので。

(トミー)だから、そうやって受けさせてしまって、破裂するっていうのを防ぐためには、ちゃんとできないことは、できないっていう風に言える人間関係性を、作っておくっていうこと。それは自分だけが言ってもしょうがない話なんで、上司の上司も含めて巻き込みながら、そういうような関係を作っていくということが大事なんじゃないか。
(ヒガキ)最近はいい関係性を作れてきてるかなっていう風に思ったんですけど、言いやすい関係性ではないなっていうのをつくづく今日感じました。また頑張っていきたいと思います。
(一同)はい、ありがとうございました。
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