社内恋愛への管理職の対応【元リクルート執行役員が解説!】
- yoshihisa togashi
- 10月19日
- 読了時間: 13分

マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。
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【この記事(社内恋愛への管理職の対応)で書かれていること】
社内恋愛への管理職の対応

(ヒガキ)はい、よろしくお願いします。
(トミー)はい、お願いします。
(ヒガキ)今日はですね、将来のちょっと自分の引き出しを増やしたいなと思いまして、こんなケースがあったら、どうしましょうっていうところをちょっとお伺いしたいと思ってます。社内恋愛ってあると思うんですけれども。
(トミー)うん?いきなり?社内恋愛?
(ヒガキ)社内恋愛ですね。
(トミー)全然今までと話の内容が違うんだ。
(ヒガキ)そうです。
(ヒガキ)自分の配下で、チームリーダーがいて、その人とそのチームのメンバーが付き合ってるみたいな噂が立ちましたと。他のメンバーから、「いや、そういう状態、ちょっと働きたくないな」みたいな。何かそういうことってありそうだなと勝手に想像してまして、こういう⋯
(トミー)想像じゃないでしょ、多分それ。事実どっかであった話じゃないの。
(ヒガキ)そうです。ちょっと見たことのある話ですが⋯そういった時にも、自分だったらどういうジャッジをしようかっていうところを考えた時に、社内恋愛への管理職の対応に関してトミーさんのちょっと知見をお伺いできたらなと思っています。
社内恋愛の事実ではなく、具体的な影響が起きているかどうかを確認する

(トミー)いや、その手の話は過去ありましたよ。実際に言われたこともあるし、その時何を言ったかって言うと、「それが事実か、事実じゃないかはさておき、チームリーダーと普通の人が付き合ってると、何であなたの仕事に影響があるんですか?」っていうこと聞きます。
(ヒガキ)はい。
(トミー)その時に大体返ってくる答えって何が想像できる?
(ヒガキ)評価が不平等になりそう。
(トミー)じゃあ、それ事実評価がどういう風に不平等になるんですか?って話だよね。じゃあ平等って何だろうっていう。別にその人だけが評価をするわけではないので。
(ヒガキ)はい。
(トミー)うん、そういうのはちゃんと査定の会議の場で決まるわけですから。仮にそう(恋愛関係)だとしても、その不平等になるってことはないですよと。
(ヒガキ)例えば、営業とかの時にも同行をするとか、仕事のサポートをそのリーダーがその子を優先してえこひいきしてやるんじゃないかみたいな。
(トミー)えこひいきね。だから、それは事実としてこういう事象がありますってことがあれば、それは言ってきてくださいって話だよ。
(ヒガキ)はい。
(トミー)でも別に付き合ってる、付き合ってない関係なくあるかもしれないしね、そういう話は。その時言われたのはね、モチベーションが下がりますって言われたんだよね。
(ヒガキ)おー。

(トミー)「それは関係ないでしょう」と、「別に付き合ってる・付き合ってないかっていうのと、なぜあなたがモチベーション下がるんですかっていう相関関係が全く理解できません」っていう。
(ヒガキ)それはどういう風にお話して⋯
(トミー)だから、「相関関係はどういう関係があるんですか?」
「なんか同じチームの人と付き合ってるような上司の下で働きたくありません」と。
「それはあなたの考え方ですから、「付き合ってるから・付き合ってないなんて関係なく、その上司の下で働きたくないって言ってんのと同じだよね」と。「別に付き合ってなかったら働きたいけど、付き合ってると働きたくないの?」っていう。要は、だから感情の問題でしょと?「不利益が生じたら、言ってください」と。「それに対しては、ちゃんとジャッジをします」と。「不利益何も今生じてないんでしょ?」と。「あなたの感情の問題ですよね」と、「感情はコントロールしてください。」
(ヒガキ)なるほど⋯確かにそうですね。
(トミー)って言ったら、何も反論されることがなく⋯
(ヒガキ)はい。
上下の関係にある場合は、上司側には見え方を意識するように伝える
(トミー)「分かりました」ってなって、一方で、その裏ではそのリーダー呼んで、「そういう風に言われてるよ!?」と。「俺は事実かどうかなんてことには興味は全くない」と。「ただし、事実であろうと、事実じゃなかろうと、マネジメント上に支障が出るように思われるっていうことは、君にとっては決してプラスではないよね。」、「事実はどっちでもいいです。でも、そういう風に言われてしまうというのは問題ですよ」と。「何か原因があるから、そういう風に言われたと思うよ。」
「『その人ばっかりなんかえこひいきしてる』っていう風に思われるってこと自体はよろしくないことだからね」、「ここは改善しないとチームがね、業績を上げていくという上に、マイナスになるようなことをしない方がいいと思うよ」っていう、そういう話。結局ね、付き合ってるとか、付き合ってないっていうのは、ある意味どうでもいいんですよ。困るのは、喧嘩したり別れたりした時に、関係性という意味において、何か業務に支障があるとそれは困るわけ。

(トミー)で、プライベートと会社の仕事が連動する人と連動しない人がいるわけ。だから、比例する人と比例しない人。中には反比例する奴もいるんだけど。
(ヒガキ)はい。
(トミー)プライベートで付き合っててうまくいってると仕事も好調ですって。でもこれ、同じ課で2人付き合ってて別れましたっていうと、なんか2人とももうモチベーション下がって、全然業績上がりませんと。これ一番困るわけですよ。だから、そういう風にならないマネジメントっていうのは、ちゃんとしないといけないし。なので、プライベートの話は全く関係ないよって基本線かもしれないけども、どういう風にその状態になってるのかってことを分かってるっていうのも大きな話だよ。
逆に、その部長とさ、事業長になった社長もそうだけど、同じところで付き合ってる人がいたら、やっぱり人事異動するんだよね。する会社は多いと思うよ。
(ヒガキ)はい。
(トミー)それはよからぬことが起こったりするからさ。あとその上司部下とかっていうのは、さっきは(査定に)関係ないでしょって言ってたけど。
(ヒガキ)はい。
(トミー)それが事実だろうと、事実じゃないかもしれないけど、「そんな状態になってたら、やっぱり適切なマネジメントはできないよね」っていう。そういう風に判断をされたら、やっぱり変えるね。

(トミー)あとは、結婚して査定をつける人とつけられる人の立場になったら、それは違うところにしないと、やっぱり周囲からはそういう目で見られるの、間違いなく。「それは自分の嫁はそうだよね⋯」とかさ、「自分の旦那はそうだよね⋯」とかなるじゃん。そういうことで変える会社はいっぱいあると思うよ。
僕の昔の秘書をやってくれてた人、中途採用で採った秘書は、元々大手の副社長の秘書をやってたんだけども、その同じ(会社の)経営企画の男性と結婚したんで、「あなたは異動するか、辞めるかどっちかにしてくれ」って言われたって言ってた。寿退社が多い会社だったからだと思うんだけど。で、辞めてきたわけだね。
同じ部署には置いとけないとかさ、会社によって、そういうのはすごくあると思うよ。この手の話は1個でしょ。
(ヒガキ)はい。
管理職としてプライベートが仕事に影響するタイプかどうかを把握する必要はある

(トミー)あと(仕事と恋愛のテンションが)比例してると比例してないんだけど、別に比例しない人はどうでもいいんだけどさ。オフの時にね、その彼氏のいるのとか、彼女いるのとかさ、そういう時にね、「(彼氏・彼女がいることで仕事の)モチベーションってどうなの」みたいなことで、情報を知っていると、いろいろ対応しやすいよねっていうのはあるよ。
まあ、反比例するような人もいるからさ、業績いい時は逆に振られたから、「もう仕事に没頭してやるううう!!!」みたいな感じで頑張る人もいるしさ。人を見ていくってことはすごく重要だよね。それはマネジメントに活かすっていう意味でね。
(ヒガキ)はい。
(トミー)っていうことだと思いますよ。結局人間だからさ、最後は感情の生き物なんで、さっき僕は関係ないでしょっていう風に言ったけど、それは面白くないとか、色んな感情が渦巻くわけだよ。フェアじゃないんじゃないのとか。それは事実かどうかってことがすごく重要なんだけども、何か理性だけで動ける人と、感情に左右される人っているじゃないですか。感情に左右されるような人は、やっぱケアはしてあげないといけないよ。ケアっていうのは、その本人直接にするのか、「そういう風に言われてんだから、ちゃんとしろよ」っていうことで、そういうデレデレしてるような感じね、見せないとかさ。

(トミー)場合によっては、人事異動も考えるみたいなことも含めてたけど、結局、モチベーションが下がって業績が上がらないっていうのは最も困ることなんで、モチベーションが下がっても、業績上がってってくれてれば、別にどうってことないんだけど、そういうことだと思います。
(ヒガキ)ちなみにあの、社内恋愛は事実かどうかはあんまり関係ないってお話されてたんですけど、社内恋愛してるかどうかって分かったりするもんですか。
(トミー)そんなのすぐ分かるよ。分かる分かる。
(ヒガキ)どういったところで分かる⋯?(笑)
(トミー)怪しいじゃん!
(ヒガキ)確かに、怪しい。でも怪しいか⋯
(トミー)怪しいですよ。
(ヒガキ)どういったところで気付くんですか?
(トミー)まずね、俺よく会うんだよ!
(ヒガキ)会う!?
(トミー)よく会うの、ホントに!

(トミー)この間もね、リクルートに6、7年いた人と、一緒にゴルフやったんだけど、ランチ食べてる時に、「そういやトミーさんってもう本当に⋯」ってなんか俺の話にいろいろなってって、「いやーホントこの人ね、持ってるんです」とか言って、「何が?」って言ったら、「いや、同期と付き合い始めた時に銀座で遊んでると会っちゃうと思って、池袋だったらあんまり居ねえだろうと思って、池袋で飯食ってたら、トミーさん登場」。「お前ら何やってんの(笑)」みたいに、「肩叩かれて⋯いやもう⋯あん時の緊張というか⋯もう⋯」」「『ヤバッ⋯』って思ったことはないです」。
(トミー)まあでも、俺よく会うんだな、ホントに。何でこんな会うんだろっていうぐらい。例えば、年末年始に、じゃらんの時に箱根の宿にご挨拶しに行ってたらさ、うちのメンバーが2人さ、出てきたわけよ。(笑)
見てたけど俺、別に声はかけなかったんだけど、で、しばらくしてから、まあ半年ぐらい経った頃かな、「ちょっとお話があります」って言って、男が来たわけ。大体そういうお話があるって言う時って、まあ「結婚が決まりました」か、「ちょっとやめたいんです」か、どっちかぐらいしかないからさ。全然やめるようなタイプじゃなかったから、「お、結婚すること決まったの?」って言ったら、「おっ!?⋯ええ、まあ⋯!」。「相手は○○だろ?」って言ったら、「ええっ!?何で分かるんですか!!?」ってこと。「いやー去年の年末箱根に旅行行ってただろ」って返って、「エッ!!!???」

(トミー)あと麻布十番でさ、夜1時ぐらいに飲み終わって、帰りタクシーで帰ろうと思って、タクシー乗って信号で止まってさ、ふと横見たら、なんか男女がこうチューしてるわけよ。「あーあーあーあー⋯」とか思って見てたら、車が出る時に、離れたんだよね。離れた時に、ふと顔見たら、「あー、うちのメンバーだ⋯」
(ヒガキ)怖いっすねー⋯!
(トミー)よく会うよー!(笑)
(ヒガキ)会う以外(恋愛関係が分かるのって)何かあるんですか?怪しいんだ⋯
(トミー)そういうの見てれば分かるよ。
(ヒガキ)どういった(判断)ポイントとか、思うんですか、そういう?
(トミー)まず見てる回数が多いとか。
(ヒガキ)あーーー、なるほど。(笑)結構やっぱ、同じフロアとかだと、見てるの分かるんですね。
(トミー)見るでしょ、もし(同じフロアに恋人が)いたら。お前、社内恋愛じゃねえかよ!
(ヒガキ)そうです。
(トミー)ハハハハハ、バラしちゃったー!
(ヒガキ)そうです。僕は極力見ないようにしたつもりなんで、ちょっとバレバレでしたけど⋯男性も女性もですか、見てる回数多いなって感じ?
(トミー)それは人によるでしょ。どっちが好きな度合いが強いかによって違うんじゃないの、それ。(笑)

(トミー)あとはさ、全然(恋愛関係だと)分かんなかった奴が結婚して、「付き合ってたんです」みたいな感じの話を聞いて、「どういう風にやり取りしてたんだよ」とかいうヒアリングするから、だんだんスキルが溜まってくんだよ。昔ホワイトボードに行き先書く時に、何か暗号書いておくとかね。まあでも今はもうLINEだからさ。
(ヒガキ)確かにそうですね。
(トミー)例えば、その業務中にLINEみたいなもので、こう何かやってる時にふと、その怪しい奴の方を見てると、着信があってそいつがまた打ち返してるとか。
(ヒガキ)なるほど。
(トミー)そんなの、動きを見れば分かるよね。
(ヒガキ)怖いっすね⋯
(トミー)大体そうだよ。あと帰る時間とかさ。微妙にずらしてるわけよ。
(ヒガキ)はい。
(トミー)本人たちは。微妙にずらすでしょ?
(ヒガキ)ずらしますね。
(トミー)そういうのが逆に分かりやすい。
(ヒガキ)あっそうか。大体同じぐらいの時間差で毎回帰る⋯
(トミー)そうそうそうそう。
(ヒガキ)確かにそうですね!ちょっと思い当たる節がありますね⋯「出てった!あ、用意しよ」みたいな⋯
(トミー)そうそうそうそう。
(ヒガキ)確かにそう⋯
(トミー)大体5分、10分後ぐらいで。
(ヒガキ)はい。
(ヒガキ)他ありますか?
(トミー)他⋯まあ休み、有休とかね。

(ヒガキ)確かに、合わせますよね。合わせた結果、なんか全然別の場所に行ってた風で、帰ってきますもんね。
(トミー)そうね。
(ヒガキ)一番ピーンとくるのってどこですか、おっしゃってた中で?
(トミー)スマホじゃない?
(ヒガキ)あ~~動きですか。動きは皆さん気をつけましょうっていう。(笑)
(トミー)気をつけましょうって何の話だよ今日。
(ヒガキ)なるほど。社内恋愛は僕もしてたんですけどね、バレたくないって思いが強い中、今言っていただいたところで言うと、すごいバレバレだなっていうのはすごい思いました。
(トミー)まあバレた時にどういう対応するかってことじゃないの?
(ヒガキ)お~~
(トミー)ぐぎっていう顔しないとかさ。
(ヒガキ)確かにそうですねー!(笑)
(トミー)あまり過度な否定をしない。
(ヒガキ)あ~~
(トミー)「いや別に2人で飲んでただけで、別に2人で飲むことだって他にもいっぱいあるし」みたいなさ。
(ヒガキ)今日も色々と勉強させていただきました。ありがとうございました!
(トミー)お疲れ様でした。
(ヒガキ)マネージャーの皆さん、マネージャーを目指す皆さん、本日の動画いかがだったでしょうか?思ってる以上に社内恋愛ってバレるんですね。携帯をいじってるタイミング、退社するタイミング、有給を取る日が同じ、いろいろバレポイントがありましたね。正直思い当たる節、めちゃくちゃありました。

(ヒガキ)本日のヒガキの学びです。
①不利益を被った事実があるか確認する。上司と他のメンバーが恋愛関係になっていることで、実際に不利益を被った事実があるのか、きちんとヒアリングすることが大切。
②上司側には見え方を意識するように伝える。適切なマネジメントができているのか、えこひいきなどを感じさせてないか。実際に恋愛関係かどうかはどうでもよく、他のメンバーにネガティブに思われると、チームの業績に悪影響が出る可能性があるということを理解してもらいましょう。
③プライベートが業績にどう影響を与えるか、把握しておく。プライベートが充実していると、業績が良くなるタイプか、悪くなるタイプか。今プライベートが充実しているのか。メンバーのタイプ・状態を押さえて、マネジメントに活かすことが大切。
●実際の動画はこちら
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