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当事者意識のない部下をどう育てるか?【元リクルート役員が伝授!】

  • yoshihisa togashi
  • 2024年12月14日
  • 読了時間: 14分

マネジメント総数10,000人以上!元リクルート役員で弊社、株式会社エクスペリエンサー取締役 冨塚 優(通称:トミー)が主催する、人材育成、組織開発のナレッジが詰まったYOUTUBEチャンネル「ポケカルビジネスTV」の内容をダイジェスト版としてご紹介していきます。


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【この記事(当事者意識のない部下をどう育てるか?)で書かれていること】


当事者意識のないメンバー、どうやって育てればいい?

(トミー)今日はですね、はい、私の方からヒガキくんに聞きたいという風に思っております。今笑った理由はですね、そういう回はろくなことになったことがないなと、そういう過去のことを多分思い出してですね、笑われたんじゃないかという風に思いますが、今日はビシバシといってみたいという風に思います。


リクルートにいた時にですね、よく言われる言葉があってね、圧倒的な当事者意識っていう言葉がよく使われるんですよ。

(トミー)その当事者意識を持つっていうことは非常に大事なことだと。何事も主体性を持ってね、取り組むという意味において、当事者意識っていうのは大事だって言われるんですが、リクルートさんの場合には、そこに「圧倒的な」という言葉がついてるんですよね。

 

当事者意識とは何か?


まずは1つ目の質問は、当事者意識を持って仕事をしていますか?ヒガキくんは。および、当事者意識をメンバーの人に持ってもらえていますか?と。

(ヒガキ)まず、自分が当事者意識持ってるかっていったところに関しては、今やっている業務、見ている事業っていうのが僕しかわからないというか。


(トミー)それは当事者です。僕がやってる事業なんで、僕しか分からないのは、当事者意識を持つも何もそれはあなたは当事者。


(ヒガキ)はい、そうですね。まあそういうのもあるのかもしれないですけど、自分がやらないと会社の業績にも大きな影響を与えるような場所をやらせてもらってるので、 そこに関してはかなり意識は高く持ててるかなとは思っております。メンバーの人に持ってもらえてるかっていうと、 今3人いるんですけれども、1人は持ってくれてるかなっていうのはちょっと言えるんですが、残り2人ちょっと自信まだないです。


(トミー)それは何でですか?なぜ1人は自信持って言えるんだけど、残りの2人は自信を持って言えないのか。


(ヒガキ)持ててる1人に関しては、明確に任せるよっていう風に言って任せてきた背景があります。残り2人は任せるよって言ったメンバーが回らなくなってきたので、後で追加してもらって参加してもらった人なんで、独り立ちをまだ任せる業務としてはさせてないんです。なんで、この子は任せられてる任せてるので、意識もちゃんと持ってできてるかな。


(トミー)ということはですね、ヒガキくんの論によればですね、当事者意識というのは仕事を任せない限り湧かないと、そういう風に言ってるように聞こえるんですよ。


(ヒガキ)もう1つ、きちんと目的とか、何でやらなきゃいけないのかって背景を伝えるっていうところもあるのかなとは思ってるんですけど、任されてみて初めて自分が当事者意識持ったので。


(トミー)ヒガキくんは全て自分が任されて、自分がやったことがあることに対してはできるけど、やったことないことのマネージメントはできないってことですかね。


(ヒガキ)あ、ちょっと痛いところ。えー、あ、うん。難しいですね。


(トミー)やったことがあるパターンに関しては、自分がそうだったからって、そういう経験してるからそうだよっていう風にね。できるけど、やったことのないパターンっていうのはできないってことですかね?


(ヒガキ)そうなっちゃう…


(トミー)最近、突っ込みどころがないっていうお問い合わせをいただいておりますんでですね、ちょっと突っ込んでみましたけど、そもそもですね、じゃあ当事者意識って何ですか?

(ヒガキ)自分がこの事業を引っ張るとか、そういう気概というか。


(トミー)別に事業じゃなくてもいいと思うんですよ。


(ヒガキ)この業務を。


(トミー)業務じゃなくてもいいと思いますよ。当事者。じゃあ、これサークルだったらどうなんですか?サークル活動で、そこでも当事者意識っていう言葉、 使われてもおかしくないでしょ。


(ヒガキ)はい、自分事として捉えるみたいな感じだと思うんですけど、なんかそれ、ふわっとしちゃいますよね。


(トミー)自分事として捉える。だから、要は自分が直接関係のあることだっていう認識をするかどうかってことでしょ。 それは僕がやってることです、それは当事者だから、当たり前に当事者意識持ってるわけですよ。これをやってることというのが、他人事なのか自分事なのかっていうことによって、当事者の意識がある人とない人っていう風に分かれるわけでしょ。

(トミー)他人事だと思ってるっていうことは、当事者ではないっていう風に思ってるってことです。 要は、それは他人事じゃなくて、あなたの、自分のことなんですよ、直接自分に関係のあることなんですよという意識をどういう風に持ってもらえますか?っていう、そういうことじゃないですか?


それによって影響を受けるか受けないかっていう問題もありますよね。当事者であれば、何らかしらその結果に対してなんか影響が及ぶわけでしょ。だから当事者意識を持ってやるって話だけど、 全然そんな意識がない人って、別に結果自分にも何も返ってこないって思ってるから僕は関係ありません、私関係ありません になるんじゃないですか?


(ヒガキ)そうですね。


業務を任せきらないと当事者意識は湧かないのか?


(トミー)では、さっきの問題ズバッといきたいと思いますが、2人は当事意識持ってませんと。で、それは任せてないからですって言ったわけで、じゃあ、任せなければ当事者意識は湧かないのか?っていう話です。

(トミー)僕は別に任せなくても湧くもんだという風に思っていると。当事者意識がある場合とない場合の分岐っていうのはどっから来るんですか?結論から私が申し上げます。当事者意識っていうのはね、自分が当事者であることに気づいているか気づいていないかってことですよ。

(トミー)この2人はやらせてないから当事者識持ってなくても仕方がないではなくて、あなた方2人もこの当事者なんですよっていうことを気づかせてるか、気づかせてないかってことなんです。任せてなくても、一部をやってたとしても、全体の中であなたはこうやっているわけだから、全部任せてなかったとしても、指示を受けながらやっていた、やっていることであっても、私は言われたとこだけやってればいいんだっていうと、当事者しか湧かないんだけど。


そうじゃなくて、あなたもこのプロジェクトとかこの仕事が成功する・成功していないというピースにもなってるし、 場合によっては、あなたの良し悪しによって、これ自体が上手くいかない・上手くいくっていうところに影響を及ぼしてんだよということを気づいていれば当事者意識を持つんですよ


(ヒガキ)うん、なるほど。


当事者意識は管理職側の働きかけで持てるようになれる


(トミー)そこに気づいていないから当事者意識持たないんですよ。ということは、本人の問題もあるんですけど、実は当事者意識っていうのはね、ややもするとあいつ当事者意識持ってないからねみたいに、 持ってない人だけが悪者になってるような風潮がリクルートでもありましたけど、僕はそうじゃなくて、当事者意識ってのは先天的なものか後天的なものかってね話になると、多くの人は先天的にちっちゃい時から育ち方、学生時代の環境 で、当事者意識持ってるやつは持ってるし、そこで持ってないやつは持てないんだみたいなことを言う人いるんだけど、 全然違くて、これはマネージャー側、管理職側の働きかけによって持ってない人がどんどん持つようになっていくっていう、こういうことは十二分にあると思ってるんですよ。わかりますか?

(ヒガキ)はい、分かりました。


(トミー)なので、その2人に対しても、任せてないって言ったけど、なんかやってもらってんでしょ。


(ヒガキ)やってもらってますね。


(トミー)その部分は任せてんじゃないですか。


(ヒガキ)任せてます。


(トミー)あなたの言う任せるってのは、全体をまるっと任せることが任せるっていうことを言ってるから、全体に任せられてない人は、別に私任せられてないと思ってるんで、当事者になれないってことですよ。いつまでたっても任せられない力量のうちは当事者になれないってこと言ってるから。


僕は違くて、その中のこの部分を任せてるっていう、もしくは言ったことをしっかりとやってもらうってことが、全体の中で言えば、そこをしっかりやってもらわないと、この全体も上手くいかなくなっちゃうからねっていうと、私の役割としてこういうことをしっかりやるってことがみんなに対して影響を持つんだっていうと、その全体に対しても当事者の 1人であるという意識を持ってもらえるっていう、こういうことですよ。わかりますか?


(ヒガキ)はい。多分、僕の中での当事者意識っていう言葉が1人歩きしていた感じがちょっとしてまして、自分事だからいろんな細部にまで気づくでしょとか、いろんな努力をするでしょっていう、その部分がすごく強かったのかなっていうのはすごい感じました。


(トミー)でも、そうだと思いますよ。


(ヒガキ)なので、それを求めてしまってたので、本人が当事者意識を持っていたとしても、もうちょっと最後の情報とか調べられたじゃんとかっていう風に見えると、当事者意識持ってないんだなっていう風に見えてしまう。


(トミー)それはでも、手法とかね、どこまでやるかっちゅう話ですよね。なので、持ってない人に対してはどういう風に持ってもらうのかっていうのは、 気づいていない人には気づかせるってことです。


影響力があるということを認識するように働きかける

(トミー)やってもらってることが全体にも影響を及ぼしてるっていうね、影響力を持ってるんだってことに気づくかどうかです。 例えば、少年野球の時に、数合わせじゃないけどね、あんまり戦力として期待できないやつが8番ライトを守るとかね、ライパチくんっていうね、昔あったんですけど。


でも、9人揃わないと野球は成立しないわけですよ。で、打順も回ってくるわけですよね。守備の機会もあるわけだよ。 だから、ライパチくんかもしれないけど、君もちゃんと頑張ってくれないと、うちのチームは勝てないんだよっていう風に思って守ってる人と、 俺はどうせ数合わせとしてそこに立ってるだけでいいんだよって言ったら、それはもう全然成功する確率が違うってことですよ。打てたりはね、守ったりっていう部分の。


繰り返しになりますけども、当事者意識を持ってる持ってないっていうのは、本人の資質の問題だけではなくて、関わる側の人間がどういう風に関わるかによって、相手が当事者意識を持つようになったり、持たないようになったりするっていう、 こういう話です。今は、気づいてるか気づいてないからって、気づいてない人に、じゃあ気づいてもらって、意識を持ってもらいましょう。で、持ってもらうのが管理職側の人の責任ですよっていう、責任っていうか仕事ですよという話をしたわけですけども。

(トミー)もう1つ、持ってんのに気づいてんだけど嫌だとかね、やりたくないとかね、そんな責任負いたくないですみたいに言って、気づかないふりだったり逃げてるっていう人もいるわけですよ。で、こういう人たちをどうするかってことの方がよっぽど難しい。


リクルートの場合でいくと、ミッションマネージメントスタイルなんで、お給料っていうのは、こういうミッションをやってもらって、そのミッションの成果によって給料が決まるよっていう話になれば、そういうスタイルであれば、あなたのミッションはこれなんだから、そこの対しても当事者ですよと、それをちゃんとやってもらわないと困るみたいなところで、ミッションに紐付けてしまうっていうようなことをやることによって、当事者から逃がさないっていうような、そういうようなやり方をする場合もあるんですけど、これは主体的ではないですよね。


半強制的だったり、査定とかね、給料っていうものをちらつかせながらコントロールをするっていう、いかに内発的に自分の方から、 自分がそこの当事者として関わってやりたいっていう風に思ってもらえるようにするのかっていう、このマネージメントが大切だってことです。


内発的動機を引き出すコミュニケーションとは?

(トミー)っていう話になると、どういう会話になるか分かりますか?僕はもうそういう責任持ちたくないし、当事者になりたくないって言ってる人に、自らが僕はもう積極的に関わって当事者として頑張っていきたいんですって言ってもらえるように変化させるためにはどういうアプローチをすればいいですか?さっき言ったように査定で継ぐとかね、そういうことではなくて。


(ヒガキ)貢献の感謝をまず最初に伝えていく。


(トミー)最近のヒガキくんはそういう方に目覚めているようでございましてですね、とにかく「ありがとう」って言います。


(ヒガキ)そうですね。はい。


(トミー)最初からいきなり貢献の感謝を伝えるってもうやりたくないって、自分は関係者って分かってんだけど、関係者じゃない方がいいやと思って関係者じゃないフリをしてる人に、自らが進んで登場意識を持ってもらうっていう。


(ヒガキ)そうですね、君が貢献できると思ってるっていうポイントを言います。こういう風な理由だから君しかできないと思うとか、すごく君に期待しているからやってほしいっていうような。

(トミー)できるじゃないですか、わかってるじゃないですか、最初から言ってくださいよみたいなね。もう本当に。 っていうことで、いかにその役割っていうのが大事なのかってことと、あなたにそれをやってもらいたいのはこういう理由だってことをちゃんと説明をして伝えて、そうだなっていう風にその人に思ってもらえるぐらいコミュニケーションを取るってことなんですよ。

(トミー)それをぞんざいにしたりね、諦めたり、投げやりだったり、適当にだったりっていう風にしてると、それは相手側もその当事者意識を持つっていうようなところまで至らないって、そういう話じゃないかなと思いますよ。


(ヒガキ)ありがとうございます。当事者意識を持たせようっていう風になった時の話し方のイメージが何ですか、例えば、会社の業績のためだよとか、組織目標のためだよ、頑張ろうよみたいな感じで説明するイメージだったんですよ。


(トミー)違いますね。それじゃ全然相手はやる気起きないですね。


(ヒガキ)むしろ逆だったなと、貢献してくれるであろう期待を伝えたりとか、貢献してくれてる感謝とか、そういったところの声がけっていうのはすごく大事だっていうのに。


(トミー)感謝もそうだし、それによってあなたにどれだけそれがプラスになっていくのかっていうこともやっぱり伝えるってことは大事。

(ヒガキ)ちゃんと気づいてもらうってことですね。


(トミー)組織側のロジックばっかりで押していくと、それは組織の問題でしょと、あなたがそれによって得すんでしょ?とか、嬉しいんでしょ?とかね。自分の成果のためにやれって言ってんでしょ?っていう風な関係性になってくとダメだってことです。


何で君の力が必要なのかだし、それをやることであなたがどれだけよりプラスになっていくのかっていうね、別にメリットを伝えろっていう風に言ってるわけじゃないんだけど、相手がどうすればポジティブに動いてくれるのかということを考えながら、相手に刺さる言葉を選ぶ、内容を選んで伝えてあげるということ、これが大事だってことを言っております。

(トミー)今日はね、当事者意識のない部下をどう育てるか?といったテーマで力が入った回でございましたけど、当事者意識を持ってもらうってことは、 組織力を高めるっていう意味においてはすごく重要で、当事者識を持ってる人が10人中8人の組織と、10人中2人の組織では、もう全く違う成果になりますから。肌身を持って感じておりますんでですね、力を込めて話しました。


(ヒガキ) 当事者意識持ってないってイライラすることとか結構あったんですけれども、今回からちょっと心入れ替えて、きちんと気づきを与えたりとか、声がけできるように頑張っていきたいと思います。本日もありがとうございました。




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